製薬業界は、かつてないほど急激に変化する環境の中で、営業活動の効率化と質の向上が求められています。2025年3月に提供を開始したロールプレイAI支援サービス「TalkAId(トークエイド)」は、まさにそのニーズに応える革新的な解決策です。
■「TalkAId」サービスサイト:https://www.k-idea.jp/product/talkaid/
「TalkAId」は、さまざまな業種の営業・接客の方にご利用いただけるサービスです。この記事では、その中でも特に製薬業界での活用について詳しくお伝えします。
TalkAIdとは?
「TalkAId」は、AIがトークををAid(支援)する、という意味から名付けられました。ChatGPTをエンジンとして採用しており、製薬会社のMR(医薬情報担当者)がAIを相手に、自社製品に関するロールプレイをいつでもどこでも何度でも行えるサービスです。ブラウザ上で利用できるため、PCやスマホを使って一人でもロールプレイが可能です。また、AIとの会話はテキスト入力だけではなく、音声でも行うことができます。

(画面イメージ)
開発の背景
「TalkAId」が開発された背景には、大きく3つの製薬企業特有の課題があります。
1つ目は、早期退職者募集を実施する企業が増えたことで、MR数が減少しており、それに伴い営業所を統廃合する企業も増えたことです。そうした影響から、集合研修のが困難になっています。
2つ目に、スペシャリティ製品の増加によって、高度な製品知識の習得が求められる点です。たくさんインプットしても、アウトプットの機会を増やすことはそう簡単ではありません。
3つ目は、販売活動に関する規制の強化です。MRには、ガイドラインやルールを厳守した言動が求められます。例えば、適応外の情報を提供する場合には、プロモーションと切り離すためのやり取りが各社決まっており、それを守る必要があります。それが適切にできているかどうかのチェックにも、このTalkAIdは活用できます。

画期的な機能と利用シーン
通常のロールプレイでは、MR役、医師役、オブザーバー役といった3人が集まる必要があります。しかし、前述のように昨今の状況でMRが3人集まるのは難しいことです「TalkAId」なら、医師役とオブザーバー役をAIに任せられるため、MR一人でも効果的なロールプレイが可能です。
「TalkAId」は、新製品の発売時や新入社員研修、大規模な臨床試験の発表時などに特に力を発揮します。製薬企業のロールプレイは、汎用的な内容ではトレーニングとして不十分です。例えば、急性胃炎と急性リンパ性白血病の薬剤では、求められる情報が大きく異なるため、それに応じてロールプレイの目的や内容、習得する情報も変わってきます。
そこで「TalkAId」では、ご利用される製薬企業の対象製品や想定されるシーンに合わせ、1のロールプレイに1つの専用プロンプトを提供する形で、最適なプロンプトを提供します。当社は医療業界においてWeb講演会の運営・配信No.1の実績があります。また、プロンプトを作成するチームは多くが製薬企業出身者で構成されているため、専門的な内容のプロンプトを作成することができます。
さらに「新製品の発売時に3か月だけ」など、必要な期間だけご利用いただくことができ、導入企業の負担を軽減します。


ロールプレイにおけるAIならではの強み
AIを活用することのメリットとして、目的を見失わない、話がブレない、感情に左右されず公平な評価が数値で表せる、などがあげられます。また、製品別やライフサイクルに応じて、ロールプレイのゴール設定を柔軟に変更することができます。例えば、「このロールプレイの目的は、医師に行動変容を促すことです」といった具体的な目標を設定したり、「○○の情報は知らない前提で会話してください」といった条件を加えることが可能です。
さらに、「TalkAId」は特定のテーマを絞ったロールプレイに適しています。添付文書に記載された内容を正確に伝えられるか、といった汎用的なロールプレイではなく、専用のプロンプトを個別に用意して提供するため、よりリアルなロールプレイが可能です。製品紹介のロールプレイでも、医師向けや薬剤師向け、医師のニーズ確認など、様々なテーマに応じたシーンを提供します。

実用的な機能
1.医師のキャラクター設定
医師のキャラクターを詳細に設定することができ、役割を明確化します。専門分野や性格、どのようなニーズを持っているか、などが設定でき、実在する担当医師に見立ててたロールプレイが可能です。
2.フィードバック機能
ロールプレイをどのような基準で評価したいかを設定できます。「販売情報提供ガイドラインを順守しているかどうかを評価する」など、具体的な評価基準を指定したうえで、3段階または5段階のランク評価が可能です。
例えば、以下のような評価が行えます。
- A:医師のニーズをすべて引き出せた
- B:医師のニーズを半分引き出せた
- C:医師のニーズを一つも引き出せなかった
さらに、この評価結果はマネージャーが閲覧することも可能で、部下の育成状況を把握したり、マネジメントに活用することができます。
3.ゲーム感覚で楽しめるクエスト機能
ロールプレイをゲーム感覚で楽しく行えるよう、クエスト機能を搭載しています。クエスト機能は、複数のロールプレイを順番にクリアしていく機能です。例えば、「腫瘍内科 A先生」というクエストを設定し、次のような目標に挑戦できます。
- A先生から自社の抗がん剤を処方できる患者さんがいるかを聞き出し、処方してもらう。
- 副作用対策についてディスカッションを行い、患者さんを退院に導けたらクリア。
クリアまでのスピードや質を競うことで、興味を持続させながらスキルを向上させることが可能です。
「TalkAId」は、製薬企業において効率的に営業力を向上させるための強力なサポートツールです。資料や詳しい説明をご希望の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。