「すべての子どもに質の高い学びを」
教育スタートアップsmasapo社が挑む、新しい教育のかたち

木村情報技術株式会社の子会社である株式会社ASKプロジェクトは、教育スタートアップの株式会社smasapoと、教育プラットフォーム『smasapo(スマサポ)』の運用を2025年10月から開始しました。
この取り組みは、smasapo社 代表取締役・原 陸人氏の「都市部と地方の教育格差をなくしたい」という想いに賛同して実現したものです。
この取り組みの背景や教育への想いについて、smasapo社の原氏にお話を伺いました。

株式会社smasapo 代表取締役社長 原 陸人様(右)/吉田 大志様(左)
教育プラットフォーム『smasapo』誕生の背景と、教育格差への問題意識
地方では、教育環境や人的資源が充分に整っていないことが、長年の課題になっています。私はこの構造的な課題に強い問題意識を持ち、「地域差に左右されず、誰もが質の高い学びにアクセスできる社会をつくりたい」と考えてきました。
実際、地方にはそもそも塾が存在しない地域もあります。だからこそ、学校でも家庭でも、どこでも学べる環境が必要だと思ったのです。
加えて私が強く感じているのは、地方における「生徒に伴走する大人」の存在の少なさです。都市部では学びの場が多く、子供たちが多様な大人と出会う機会もあります。けれども地方では、信頼できる大人と出会う機会はどうしても限られてしまいます。こうした現実を変えたい、その想いが私の根底にあります。
「人と人とのつながり」が教育の原点

株式会社smasapo 代表取締役社長 原 陸人様
大人になってから、自分が育った教育環境は恵まれていたんだと実感するようになりました。特に、良い人、尊敬できる大人という「人」との出会いに恵まれていたと思います。都市部での生活を経験し地方に来てみると、子どもたちには「学ぶ環境」と同時に「寄り添ってくれる大人」が必要だと強く感じます。私自身、小学校、中学校、高校、そして塾でも、多くの大人に支えられてきました。そうした出会いが、今の自分を形づくっているのだと思います。
だからこそ、今度は自分が子どもたちに寄り添う側でありたい。勉強を教えるだけでなく、悩んだときに支えられる存在になりたいと思うんです。教育は、知識を教えることだけではありません。「人と人とのつながり」こそが、学びの土台だと感じています。
「伴走する」仕組みをテクノロジーで支える
地方では、先生や講師が慢性的に不足しています。そうした状況の中でも、生徒一人ひとりに寄り添う教育を実現するには、テクノロジーの力が欠かせません。
ただし、オンライン化だけですべてが解決するとは思っていません。オンラインだけでは、生徒との信頼関係を築きにくいからです。だからこそ、私たちは"オンラインとオフラインの融合"を大切にしています。テクノロジーを活用しながら人がしっかりと寄り添う、そのバランスを重視しています。
私が運営する個別指導塾では、生徒に分からないことがあれば、講師やスタッフが一人ひとりにきちんと対応します。生徒とのリアルな接点があるからこそ安心感が生まれ、学びに向かう力が育つのだと思います。
テクノロジーは、より多くの子どもたちに効率的に質の高い学びを届けるための手段だと考えています。
教育プラットフォーム『smasapo』とは
『smasapo』は、生徒一人ひとりに最適化された学習を提供する教育プラットフォームです。主な機能は、学習用動画の視聴や学習ポートフォリオの管理機能。これにより、生徒の学習進捗を把握し、講師が最適な指導を行うことができます。

教育プラットフォーム『smasapo』のイメージ
使い方はとてもシンプルです。生徒が塾で『smasapo』を起動すると、自動で「オーダー画面」が表示されます。そこでその日希望する学習内容をオーダーとして送信。講師は内容を確認し、生徒ごとに最適な学習メニューを提案します。生徒は提案に沿って学習を進め、不明点があれば質問を送信。すると、専門スタッフが個別の解説動画を作成し、生徒は自分専用の解説を受け取ることができます。
ファミレスで注文するような感覚に近いですね(笑)。「今日はこれを勉強したい」と生徒が自分で考え、それを講師がサポートする。自分の意思で学びを選ぶ経験が、子どもたちの主体性を育てます。そして、「わかった!」「できた!」という瞬間が、子どもたちの自己効力感を高める。その成功体験こそ、将来にも大きく影響していくと考えています。
ASKプロジェクトとの出会い
教育関連のイベントで、ASKプロジェクトの近藤代表と出会いました。そこで、同社が教育プラットフォームの開発を手がけていると聞き、「これだ」と感じたんです。私たちの想いを理解し、共に形にしてくれるパートナーだと思いました。
今回の取り組みは、まさに足りないピースが見つかったような感覚でした。技術的な部分を担ってもらうことで、私たちは教育の本質である「子どもたちと向き合う時間」に集中できる。それが本当にありがたいと思います。
今後の展望

リリース後も、プラットフォームの利便性をさらに高めていきたいと考えています。講師と生徒がよりスムーズにやりとりできる双方向コミュニケーション機能の追加や、『smasapo』オリジナルの学習コンテンツ拡充も予定しています。
「すべての子どもに質の高い学びを」という想いは、これからも変わりません。教育の形は変わっても、子どもたちの未来を支えるのは"人の想い"です。私たちが、その想いを届ける架け橋になればと思っています。
*教育プラットフォームの開発・構築にご関心のある教育機関・事業者の皆さまは、ぜひ下記までお気軽にお問い合わせください。
【株式会社ASKプロジェクト】
電話:0944-32-9753
株式会社smasapoについて
- 所在地
- 〒836-0802 福岡県大牟田市日出町2-2-19 2F
- 代表者
- 代表取締役社長 原 陸人
- 電話番号
- 0944-55-2108
- 事業内容
- ・小学生・中学生特化 個別指導塾「smasapo」の運営
・高校生向け自習室サービス「三度の飯より自習室」の運営
- 株式会社ASKプロジェクト(木村情報技術子会社)
- 木村情報技術株式会社