「医師がMRには言えないお金の悩みとは・・・」

2012年1月に出版した『ドクターは、そう考えないよ』(絶版)の中でも紹介した「開業動機と開業医(開設者)の実情に関するアンケート調査」(日本医師会、2009年)には、勤務医時代と開業後の"負担のギャップ"が紹介されています。

グラフを見てもわかるように、開業後には、労務関係と金銭(経営)的なことに負担を感じていることがわかります。

勤務医時代と開業後の負担のギャップ

さる9月17日(土)に開催したMBA交流会第1回「知恵の輪クラブ」では、主に労務関係のトラブルをテーマに専門家の先生からお話をいただきました。10月15日(土)に開催する第2回「知恵の輪クラブ」では、「クリニック院長とお金の悩みについて」と題して、株式会社ドクター総合支援センター代表取締役の近藤隆二先生にご講演いただきます。

下記は、同イベントを主催するメディエンスさんからのご案内です。会場は、今回も木村情報技術の東京第一スタジオです。

第二回MBA交流会 知恵の輪クラブ:10月15日(土)

少人数でMRや医療系の営業の方々が現場に役立つ知恵を講師の先生とみっちり学び、質疑応答もして頂けます! (質疑応答の時間を多く取っております)

当日は動画も撮影することになりますので、参加者の方には復習して頂けるようにと思っております。

記念すべき第2回のテーマは
「クリニック院長とお金の悩みについて」
となります。

講師は株式会社ドクター総合支援センター 代表取締役の近藤隆二先生です。

近藤先生のプロフィールはこちら

近藤先生はクリニック院長のお金の悩みをファイナンシャルプランナー的な視点からアドバイスをされており、多くのクリニック院長から重宝されている存在です。

院長はどんなことで日々悩まれているのかを理解する時間になるかと思います。

詳細情報

日時
10月15日(土)16:00~18:00(受付開始15:30)
懇親会18:15~(希望者のみ)
会場
木村情報技術株式会社 KIT STUDIO-キットスタジオ- 東京第1スタジオ
〒103-0014 東京都中央区日本橋蛎殻町1丁目11-5 RASA日本橋ビルディング 2F
地図はこちら
会費
5000円(懇親会費は参加者で割り勘です。)
定員
20名

申し込みは以下の項目をご記入の上office@mr-net.orgまでご応募ください

  1. (1)お名前
  2. (2)会社名・学校名
  3. (3)メールアドレス
  4. (4)携帯番号
  5. (5)懇親会の出欠

「求められるICFを意識したディテーリング」

介護福祉士の中浜崇之さんは、2016年8月15日にTBS系列で放送された討論バラエティ番組『好きか嫌いか言う時間SP』に出演した際に、司会者から介護職員のモチベーションがどこにあるのか尋ねられ、次のような発言をしました。

「介護の仕事って、自分の人生を最期まで自分らしく生きるために何をするべきか。どうやって死んでいきたいか。どういう姿で最期を迎えたいか。ご本人の思いと家族の思い。それを実現するためのひとつとして、お風呂に1人で入れないからお手伝いをする。例えば、孫とディズニーランドに行きたい。行ってもらうためにケアスタッフとして何かできるのか。車で行くのに1時間かかるからその間座っていられるようにリハビリがんばろうね。そういうことで一人ひとりの思いが実現できる。そこに私はモチベーションを持って仕事をしている」

この発言は、実にICF的です。ICFについては、連載している「今週の提言」(医薬経済社のサイト)にも紹介しましたが、ICFとは、図のように生活機能と環境・個人因子を相互的に捉えながら健康状態を診ていく考え方です。機能障害があって活動が制限されている状況を、医療人のサポートや福祉器具の活用、建物のバリアフリー化により制限や制約が少なくなり、患者さんの"健康状態"を上昇させていきます。

ICF図

要介護状態が悪いため、ディズニーランドに行くのは無理と考えるのではなく、お孫さんとディズニーランドに行ってもらうためには、どのような治療やサポートをすれば良いのかを考えるのがICF的な考え方です。
MRも、自分が扱う薬剤が患者さんの▽生命レベル▽生活レベル▽人生レベル――にどのような影響を与えることができるのか。そのことが、患者さんが再び実現したいと願っている活動や社会参加等について、どのようなメリットを与えられるのかを医師や薬剤師などと情報交換した上でディテーリングすることが求められています。
ICFは、私が約5年前に出版した『優秀なMRはどのようなディテーリングをしているのか?』の中で提唱したOne Patient Detailing(OPD::ある疾患における、自社製品に限らない個々の症例に基づくディテーリング)と、とても相性の良いツールです。ぜひ活用してみてください。

なお、OPDに関する書籍を年内に木村情報技術から出版する予定です。