AIを活用することの意味

AI社内お問合せシステム「AI-Q」(アイキュー)の紹介動画の視聴数が、2カ月足らずで1万件を超える勢いです。
https://youtu.be/yAsQCjGLgPk

この動画の冒頭で私は、「10年後、国内労働人口の49%にあたる職業が人工知能やロボットで代替される可能性が高いという推計が発表された」と、"ドヤ顔"で話しています。
この推計は、野村総合研究所が約1年前の2015年12月に発表したものです。詳細は、下記URLをご覧ください。
https://www.nri.com/-/media/Corporate/jp/Files/PDF/news/newsrelease/cc/2015/151202_1.pdf

人工知能やロボット等による"代替可能性が高い"100種の職業には、▽医療事務員▽診療情報管理士▽スーパー店員--などが、人工知能やロボット等による"代替可能性が低い"100種の職業には、▽医療ソーシャルワーカー▽外科医▽言語聴覚士▽理学療法士--などが紹介されています。

AIはすでにMR活動にも導入されています。毎朝、PCを開くと、今日訪問すべき得意先の名前と、使用する資材が提示される企業があります。「そこまでAIにさせたらMRのモチベーションを削いでしまうのではないか」という見方もありますが、AIに提示された内容を"ちゃんと得意先に話せるか否か"は、個々のMRの技量に依存しています。ここは、AIの影響力が及ばない部分です。

AIは、「提供」「回答」「分析」を得意としており、それに対して人間は、「提案」「対応」「価値創造」を"強みとすべき"です。例えば、ある患者さんに対するベストの治療を導き出すことは、AIが優れています。しかし、治療は患者さんが参加してくれなければ、はじまりません。個々の患者さんの治療への意欲などを加味しながら、取り組める最善の治療に医療者と患者さんがコミットすることが重要です。

AIと人間の役割分担

AIを企業が導入することで、何を実現すれば良いのか。それは、これまで"緊急ではないけれど重要"な「第2領域」(※『7つの習慣』参照)に、時間をたっぷりと割くことだと思います。AIを活用することで、これまで満たされなかったニーズ(Unmet Needs)を解決することができるかもしれません。

第2領域だったUNの解決

「MR-1コンテスト2017のプレセミナーを11月25日に開催します」

来る11月25日(金)14:00~17:00に開催する「MR-1コンテスト2017 プレセミナー」には、MR-1コンテストの実行委員を務める木村情報技術の代表取締役である木村隆夫と、私が講演させていただきます。

MR-1 コンテストとは

MR-1 コンテストは、医療環境が大きく変化する中で、日々工夫しながら活動しているMRにスポットライトを 当てることを目的としたものです。
第1回は「医療への貢献」(2014年)、第2回は「地域医療への貢献」(2015年)をテーマにナンバーワンMR(MVMR:Most Valuable MR)を決定して参りました。

今回のプレセミナーでは、講演と共に2017年8月26日(土)に開催する第3回MR-1 コンテストの概要も説明します。

MRご本人はもちろん、MRの仕事や教育に関わる方々のご参加を広く募ります。セミナー後は希望者で名刺・情報交換会も行う予定です。

ぜひこの機会に見聞を広め、MR教育のオプションを増やされてはいかがでしょうか?

<MR-1コンテスト2017 プレセミナー詳細情報>

開催日時
2016年11月25日(金)14:00~17:00
開催場所
HSB鐵砲洲 貸会議室 東京都中央区湊1-1-12
地図はこちら
参加費
5000円(当日会場払い)
企画・主催
一般社団法人メディカルインフォ&コミュニケーション協会 MR-1コンテスト実行委員会
【講演1】「MRが消えたなら、、、AIが仕事を奪う日」

木村情報技術株式会社 代表取締役 木村 隆夫

【講演2】「2020年の医療はこうなる~地域包括ケアという免疫システムと一体となるMRと排除されるMRの違いとは?~」

木村情報技術株式会社 コンサナリスト(R)事業部長 川越 満

【コンテスト概要紹介と質疑応答】

参加申し込みはこちらから↓
https://goo.gl/forms/9VtBs4Icx4tRd7WC3
※応募期間は終了しました

画像をクリックでチラシをご覧になれます
第3回MR-1コンテスト2017 チラシイメージ

「医師がMRには言えないお金の悩みとは・・・」

2012年1月に出版した『ドクターは、そう考えないよ』(絶版)の中でも紹介した「開業動機と開業医(開設者)の実情に関するアンケート調査」(日本医師会、2009年)には、勤務医時代と開業後の"負担のギャップ"が紹介されています。

グラフを見てもわかるように、開業後には、労務関係と金銭(経営)的なことに負担を感じていることがわかります。

勤務医時代と開業後の負担のギャップ

さる9月17日(土)に開催したMBA交流会第1回「知恵の輪クラブ」では、主に労務関係のトラブルをテーマに専門家の先生からお話をいただきました。10月15日(土)に開催する第2回「知恵の輪クラブ」では、「クリニック院長とお金の悩みについて」と題して、株式会社ドクター総合支援センター代表取締役の近藤隆二先生にご講演いただきます。

下記は、同イベントを主催するメディエンスさんからのご案内です。会場は、今回も木村情報技術の東京第一スタジオです。

第二回MBA交流会 知恵の輪クラブ:10月15日(土)

少人数でMRや医療系の営業の方々が現場に役立つ知恵を講師の先生とみっちり学び、質疑応答もして頂けます! (質疑応答の時間を多く取っております)

当日は動画も撮影することになりますので、参加者の方には復習して頂けるようにと思っております。

記念すべき第2回のテーマは
「クリニック院長とお金の悩みについて」
となります。

講師は株式会社ドクター総合支援センター 代表取締役の近藤隆二先生です。

近藤先生のプロフィールはこちら

近藤先生はクリニック院長のお金の悩みをファイナンシャルプランナー的な視点からアドバイスをされており、多くのクリニック院長から重宝されている存在です。

院長はどんなことで日々悩まれているのかを理解する時間になるかと思います。

詳細情報

日時
10月15日(土)16:00~18:00(受付開始15:30)
懇親会18:15~(希望者のみ)
会場
木村情報技術株式会社 KIT STUDIO-キットスタジオ- 東京第1スタジオ
〒103-0014 東京都中央区日本橋蛎殻町1丁目11-5 RASA日本橋ビルディング 2F
地図はこちら
会費
5000円(懇親会費は参加者で割り勘です。)
定員
20名

申し込みは以下の項目をご記入の上office@mr-net.orgまでご応募ください

  1. (1)お名前
  2. (2)会社名・学校名
  3. (3)メールアドレス
  4. (4)携帯番号
  5. (5)懇親会の出欠

「求められるICFを意識したディテーリング」

介護福祉士の中浜崇之さんは、2016年8月15日にTBS系列で放送された討論バラエティ番組『好きか嫌いか言う時間SP』に出演した際に、司会者から介護職員のモチベーションがどこにあるのか尋ねられ、次のような発言をしました。

「介護の仕事って、自分の人生を最期まで自分らしく生きるために何をするべきか。どうやって死んでいきたいか。どういう姿で最期を迎えたいか。ご本人の思いと家族の思い。それを実現するためのひとつとして、お風呂に1人で入れないからお手伝いをする。例えば、孫とディズニーランドに行きたい。行ってもらうためにケアスタッフとして何かできるのか。車で行くのに1時間かかるからその間座っていられるようにリハビリがんばろうね。そういうことで一人ひとりの思いが実現できる。そこに私はモチベーションを持って仕事をしている」

この発言は、実にICF的です。ICFについては、連載している「今週の提言」(医薬経済社のサイト)にも紹介しましたが、ICFとは、図のように生活機能と環境・個人因子を相互的に捉えながら健康状態を診ていく考え方です。機能障害があって活動が制限されている状況を、医療人のサポートや福祉器具の活用、建物のバリアフリー化により制限や制約が少なくなり、患者さんの"健康状態"を上昇させていきます。

ICF図

要介護状態が悪いため、ディズニーランドに行くのは無理と考えるのではなく、お孫さんとディズニーランドに行ってもらうためには、どのような治療やサポートをすれば良いのかを考えるのがICF的な考え方です。
MRも、自分が扱う薬剤が患者さんの▽生命レベル▽生活レベル▽人生レベル――にどのような影響を与えることができるのか。そのことが、患者さんが再び実現したいと願っている活動や社会参加等について、どのようなメリットを与えられるのかを医師や薬剤師などと情報交換した上でディテーリングすることが求められています。
ICFは、私が約5年前に出版した『優秀なMRはどのようなディテーリングをしているのか?』の中で提唱したOne Patient Detailing(OPD::ある疾患における、自社製品に限らない個々の症例に基づくディテーリング)と、とても相性の良いツールです。ぜひ活用してみてください。

なお、OPDに関する書籍を年内に木村情報技術から出版する予定です。

トラブルに強い行政書士の話を聞いてみませんか

木村情報技術"初"の書籍『地域包括ケアとは、○○である』では、得意先の先生と地域包括ケアについて語るための「48個」のヒントをまとめました。

そのうちの46個目には、「つなぐ人が勝つシステムである」と題し、保険業界でトップ1%のライフプランナーだけが入会を許される「MDRT」(Million Dollar Round Table)について紹介させていただきました。

MDRTの人たちは、絶対に売り込みをしません。仕事に誇りを持っており、相手の困ったことを解決するために力を注いでくれます。ソリューションの幅を広げるために、人脈の構築に尽力しています。

MRさんやMSさんも地域包括ケアの中で、「在宅訪問してくれる歯科医師」「褥瘡ケアにつよい薬剤師」「生活習慣病と栄養管理についてレクチャーしてくれる管理栄養士」などを、いつでも紹介できるようになれば、シェア・オブ・マインドを高めることができます。

おそらく、MDRTの人は、医療機関のトラブルに強い行政書士とも太いパイプを持っていると思いますが、9月17日(土)に、MRさん向けのイベントで特定行政書士の岸部宏一先生が講演してくれることになりました。

下記は、同イベントを主催するメディエンスさんからのご案内です。会場は、木村情報技術の東京第一スタジオです。つなぐ役になって勝ち(価値)残りたいMRさんは、ぜひご参加ください。

第一回MBA交流会 知恵の輪クラブ:9月17日(土)

このたび、MBA交流会「知恵の輪クラブ」を行うことになりました。

少人数でMRや医療系の営業の方々が現場に役立つ知恵を講師の先生とみっちり学び、質疑応答もして頂ける場を作ることとなりました。 (質疑応答の時間を多く取っております)

当日は動画も撮影することになりますので、参加者の方には復習して頂ける ようにと思っております。

記念すべき第一回のテーマは
「クリニックで起きるトラブルについてとその解決法について」
となります。

講師は日経メディカル「クリニック事件簿」に寄稿されている岸部宏一先生です。

岸部先生は横浜医療法務事務所・有限会社メディカルサービスサポーターズ の代表であり、行政書士です。岸部先生は外資系製薬企業でのMR経験もあり、製薬企業の仕事、医療機関での仕事の両方を理解している稀有な存在です。

医療経営に関わる士業の先生方の中でも切込み隊長として一目置かれる存在の岸部先生の現場の話をがっつりと語って頂ける時間になります。かなり濃い知恵を頂戴出来る時間になると思います。

岸部先生ご略歴

詳細情報

日時
9月17日(土)16:00~18:00(受付開始15:30)
懇親会18:15~(希望者のみ)
会場
木村情報技術株式会社 KIT STUDIO-キットスタジオ- 東京第1スタジオ
〒103-0014 東京都中央区日本橋蛎殻町1丁目11-5 RASA日本橋ビルディング 2F
地図はこちら
会費
5000円(懇親会費は参加者で割り勘です。)
定員
20名

申し込みは以下の項目をご記入の上office@mr-net.orgまでご応募ください

  1. (1)お名前
  2. (2)会社名・学校名
  3. (3)メールアドレス
  4. (4)携帯番号
  5. (5)懇親会の出欠

「シェア・オブ・マインドの向上=人間力の強化」

 約10年前から「これからはシェア・オブ・ボイスではなく、シェア・オブ・マインドの時代」だと言い続けて来ました。
どちらも広告業界の用語として知られていますが、医薬品業界では、以下のような意味で使われています。

シェア・オブ・ボイス(SOV)とは?

処方依頼中心のMR活動。医師へのコール数・ディテール数を競っている世界。

シェア・オブ・マインド(SOM)

得意先の医師等の"心のシェア"獲得を目指し、長期的な関係づくりを目指す。

 SOVの考え方を全面的に否定するつもりはありませんが、私のような"SOM信者"とは、以下のような違いがあるようです。

【SOV信者の頭の中】

優秀なMRは、得意先への訪問回数が多い。よって、訪問回数を増やせば、他のMRの実績も上がるはずだ。だからたくさん訪問しろ!

【SOM信者の頭の中】

優秀なMRはシェア・オブ・マインドが高く、得意先に求められる(歓迎される)から訪問回数が多くなる。だからシェア・オブ・ディテーリング(興味を持ってくれた時間の獲得度合い)を上げる努力をしろ!

 SOVとSOMでは、考え方が真逆であることをご理解いただけると思います。実は9月中旬に東京医薬品工業協会のスキル研修でSOMについて講演するため、以前に作成したSOM関連の講演資料を探したのですが、どうやら誤って削除してしまったようです(涙)。

  仕方なく、一から作りなおしていますが、SOMを高めることは、「人間力」を高めることにつながると実感しています。

 参考までに、SOM関連の講演のベースとなっているSOMチェックシートをご紹介します。優秀なMRでも3割程度しかチェックできませんので、チェックできないからといって落ち込まないでください。

SOMチェックシート
合計点数: /39

「明日はきっといい日になる」

 ブログのタイトル「明日はKITいい日になる」は、大好きなアーティスト、高橋優さんの名曲「明日はきっといい日になる」を"オマージュ"させていただきました。ちなみに、一番好きな曲は、「現実という名の怪物と戦う者たち」です。

 私たちが日々一生懸命に仕事をしているのは、明日をいい日にするためですよね。7月27日に発売させていただいた書籍『地域包括ケアとは、○○である』も、MRさんと医療従事者との"相互理解"が進むことにより、「地域医療に貢献したい!」というMRさんを増やし、彼らの取り組みが明日の医療が良くなることにつながってほしい!という思いで書かせていただきました。

 私のミッションは、「医療に携わるすべてのプレイヤーの相互理解を促進すること」です。なので、昨今のMRバッシング、薬局バッシングなどを目や耳にすると、とても悔しいです。

 各職種・団体の相互理解が進めば、医療はきっとよくなり、医療バッシングを特集した週刊誌を誰も買わなくなると信じています。

 「医療に携わるすべてのプレイヤーの相互理解を促進すること」を実現するために、現実という名の怪物と戦いながら、このブログでも情報を発信していきたいと思います。よろしくお願い致します。