可愛げがあるように

投稿日:

1年前ぐらいだったか、私は涙を流しながら父親に土下座して謝ったことがあります。
そんなことは初めてのことです。

ある夜、父は夕食時に酒が入り、何か人の批判的なことを言っていたので、それに納得がいかない私と口論になってしまいました。
それまでの私は、起業の忙しさによる余裕の無さや両親への甘えもあったせいで、いつも同居している両親には横柄な態度をとっていて、両親には気を遣わせていたと思います。
そして、その日、父は酒の勢いもあったせいか日頃の鬱憤が大爆発し『外に出ろ』と私を庭に呼び出し、大喧嘩になってしまいました。
もちろんお互い手を出すようなことはしませんでしたが、ご近所さんもざわざわしだしたので、家に入り仕切り直しで父は再び大声をだして、怒りまくっています。
私も最初は大きな声で応戦しましたが、ふと、「何やってんだ、俺」と思った瞬間、土下座して『申し訳ありませんでした』と額を床に付け謝りました。
日頃、和合の心がけと言っている自分、どうあっても親には感謝の念を持って親孝行しないといけないと思っていた自分が、その時の喧嘩をしていた自分に対して『バカ野郎』と言ってくれたようです。

それから、少しして父も落ち着いてくれて、お互いの腹の中をぶちまけたことで、無事に和解することができました。

それからです。両親に対して少し素直にできるようになったのは。

親にとってはいつまでたっても子供は子供、子供がどんなに大きくなったとしても、小さい時におむつを換えてくれたのも、駄々をこねておもちゃを買ってくれたのも、つらい時に泣いていたのをしっているのも親です。
思春期を迎えたころから、親子関係から男と男の関係が始まり、子供は親に対する素直さがなくなってきてしまうように思います。
そして、子供がいい大人になると自分が子供の時を忘れ、親に偉そうなことを言い出します。

私は今回ように、親に対して一度、全面降伏をすることによってやっと素直になれた様な気がします。

人は、知らないうちに横柄な態度になり、自分は偉いような勘違いをすることがあります。
若い時でも年をとってでも、可愛げのある人が人から好まれると教えていただきました。

これからは、なるべく、愛想よく、素直に、可愛げのある人間でありたいと思います。

今週はお盆です。ご先祖様も家に帰ってきてくれます。家の中が良い雰囲気で皆がニコニコお迎えをできますように。